僕が名進研に入会したのは、中二の春期講習からです。それまで勉強はほとんどしていませんでした。なぜなら、僕は体調不良による不登校で中一の時、私立の不登校特例校に転校したからです。中二の後半からやっと体調が戻り、学校にも毎日通える状態になったため、もう一度勉強を頑張りたいと思い、名進研に入会しました。入会テストはギリギリでの入会でした。

 塾に入る前、僕が中二で受けた最初の全県模試の偏差値は42。中二最後の全県模試は47。そこからが僕のスタートでした。

 この体験記を書こうと思ったのは、そんな不登校を経験した僕の体験が、他の不登校の中学生の役に少しでも立てばと思ったからです。

 僕の中三になってからの生活はその遅れを取り戻す生活でした。勉強する習慣がほとんどなかった状態でのスタートです。目標は「塾で間違えた、分からなかった問題と宿題をやる」こと。当たり前のことかもしれないけど、名進研に入った頃は、僕にとってそれだけでも大変でした。しかし徐々に授業で出来なかった問題が少なくなり、不登校前の自分に追いついてきたのでは、と感じられるようになりました。それが二学期に入った頃だったと思います。

 九月に入ってからは名進研でも本格的に受験勉強が始まり、日曜講習もオンラインで毎週受講しました。体調が心配な自分にはオンラインでの講習はとても良かったです。分からないところは何度も繰り返し見返すことが出来たし、得意科目は速さを速めて見たりと、カスタマイズすることが出来て便利でした。勉強時間も塾以外はそんなに長くやりませんでした。このころには偏差値も60を超え、志望校の選択肢が広がっていました。

 名進研以外のテキストは使わず、最初の目標である「塾で間違えた、分からなかった問題と宿題だけは絶対にやる」だけを受験最後までやり続けました。

 私立は三校受験。愛知工業大学名電高校、名古屋経済大学高蔵高校、名城大学附属高校を特進スライドで受験しました。初日の名電を特進スライドで受験しましたが、合格圏内だったスライドでも不合格。どうにか高蔵は特進で合格。合否発表がその後にある名城は絶対駄目だと覚悟していました。しかも名城の受験日の前日夜中にじんましんが出て、夜間救急に夜中2時に行き、帰宅したのが4時。たった二時間の仮眠でじんましんが治まらない最悪のコンディションで受験をしました。数学は何を解いていたのか覚えていないほどでした。それがまさかの名城特進で合格。とても信じられませんでした。

 名城は第二志望校でした。第一志望校は公立の桜台高校(単願)。模試では合格圏内でしたが不合格。多少ショックではありましたが、元々僕は不登校で偏差値42からのスタートです。その僕が一年足らずで名城特進の合格という結果は本当に心から嬉しかったです。公立の結果が出てその数時間後には名城の制服を母と買いに行きました。母も父もこの結果をとても喜んでくれて、本当にここまで良く頑張ったと言ってくれました。不登校からずっと僕をサポートしてくれたこと、本当に感謝しかありません。

 第一志望の高校に合格できたらそれが一番良かったと思います。でも僕はこの結果に納得しているし、自分が駄目だとも思っていません。名進研で頑張ってきたことで「合格」だけでなく、それ以上に、「不登校から僕はここまで頑張れた‼」という自信を持つことが出来ました。それが僕にとって受験で得られた一番の成果です。この僕の体験記が誰かを励まし、勇気づけるものになれば嬉しいです。