今までの最高点を取らなければいけない
僕は、志望校に受かる可能性があると学校の先生に一度も言われたことがありませんでした。受験する高校を変えた方がいい、志望校を受けるとしても私立高校に行く覚悟がいると受験校の変更期間までずっと言われていました。その理由は、はっきりとしていました。点数が低い。これが原因です。
僕は中学校三年間クラブ活動で野球をやっていました。クラブ活動では、学校の定期テストに関係なく、練習や試合がありました。他の人は定期テスト前、二週間は部活がなく、テスト対策をしていましたが、僕は夜遅くまで野球をしていました。しかも、例えば駐車場に集合してからグラウンドに入るまでの約二十分間、僕は何もしていませんでした。今思えば、英語の単語を覚える、社会の一問一答に取り組むなど、できることはたくさんあったと思います。しかし、隙間時間を上手に使わずに定期テストに向かっていました。その結果テストで自分の目標点を超えることができたのは、一年生の前期中間テストだけでした。そんな期間が三年生の九月まで続きました。
そして、クラブ活動を引退した三年生の秋、そろそろ勉強が本当にやばいと思い、本格的に受験勉強に入りました。自分が目標点数に全然届いていないことを自覚しながら勉強することで、少しずつ点数が上がっていきました。しかし、三年生の実力テストでもまだ目標点数に50点届きませんでした。何がいけないのか、どうしたら目標点数に届くのか、考えました。やはり、勉強時間が周りの人に比べて少ないことが課題だと考えました。塾がある日は少し早い時間に送ってもらい、自習室で勉強してから授業に行ったり、塾がない日も自習室で勉強をしたりしました。名進研には進学校を目指す意識の高い仲間がたくさんいて、自習室には多くの仲間たちが来ていたので自分も頑張ろうと思い、やる気が出ました。また、野球をやっている間はうまく使うことのできなかった隙間時間を有効活用しようと考えました。学校の休み時間には友達と問題を出し合ったり、塾に着くまでに英単語や漢字を覚えたり、常に勉強ができるように何か勉強道具を身につけるようにしていました。特に英語では、英単語を全く覚えることができていませんでした。そのせいで、長文を読むのに時間がかかったり、英作文が書けなかったりして、点数を落とすことが多かったです。そのため、塾から帰ってきてから寝るまで家で教科書に載っている英単語を覚えました。親に日本語を言ってもらい英単語を自分のノートに書く。間違えたら、次の日に学校で授業の間の十分間を使って練習していました。これを覚えるまで続けました。すると、長文も少し速く読めるようになり、テストの時間にも少し余裕が生まれるようになりました。また、僕が困ったり迷ったりした時に、名進研の先生方は状況に合わせて必要なプリントやアドバイスをくださり、応援してくれたのが嬉しかったです。
学校の先生に無理だと言われながら、絶対受かってやるという強い思いを抱いて勉強し、何とか合格することができました。試験当日は今までの最高得点を取らなければいけない、という緊張感もあったけれど、ここまでやって落ちたなら仕方がないというふうに考え、前向きにテストに臨みました。最後まで諦めずに勉強を続けられてとてもよかったです。野球で培った忍耐力を発揮することもできました。自分の志望校を諦めない強い気持ちと、目標点を取るための地道な努力が合格への道を開いてくれたと思います。










