はじめまして、この春から明和高校に通っているものです。私はこの合格体験記を書くにあたって、何を書くべきなのか悩みました。しかし、私が受験生だった頃、何を知りたかったのか思い出してみると、やはりどのように合格までたどり着いたかでした。私はそれについて書きます。先に言っておきますが、私は正しい勉強は皆それぞれ違っていて、正解はないと考えています。ここから書いてあることはあくまで私の経験として読んでいただければと思います。

 私は七月末までは部活を頑張っていたので本格的に受験勉強を始めたのは八月からです。

 最初は恥ずかしながら合格率は45%もありませんでした。夏休みは何をやっていいか分からない状態でしたが、とにかくやらないと始まらないと思い、毎日十時間を目標に基本問題ばかりを解いていました。今思えばそれが土台になって新しい知識や解法を積み上げていけたので、この夏休みという期間はすごく大切な期間だったと思っています。

 また、九月から始まった日曜特訓に最初はすごく苦しめられました。難関私立と呼ばれる学校を受験する私にとって解けなければいけない問題を取り扱っているのに、最初は全く歯が立ちませんでした。でも周りの子は解けていて、ものすごく焦り、不安でいっぱいだったことを覚えています。先生からいずれ解けると言われたけれど、十一月くらいまでは正直全然信用していませんでした。しかし、本当だったんです。問題の難しさになれてきて、十二月から年明けにかけて急に解き進められるようになりました。正解には辿り着かなくても、惜しいところまでいける問題もグッと増えました。

 正月特訓は辛かったです。私立入試が直前に迫っているのに、毎回のテストで点が取れなかったです。やっぱり合格は無理かもと思ったし、なんで解けないんだと自分を責めました。でもこの講座をとってしまった以上やり切るしか道はないので、なんとか最後まで耐えました。その時は辛いしか頭になかったのですが、終わってみればこの頑張りが、自信や忍耐力の向上に繋がったと思っています。

 年が明けてからは私立の過去問を馬鹿みたいに解いていました。もちろん最初は全く解けません。数学に関して二割程度しか取れませんでした。絶望しました。でも絶望している暇もないので、とりあえずがむしゃらに過去問と向き合い、戦いました。解けない問題や覚えていなかった問題は何回も直しをして頭に叩き込みました。そうしたらだんだん時間の使い方や解き方が体になじんできて、合格ラインに届くようになりました。

 私立入試が終わってからはすぐに公立対策に移りました。公立もとりあえず過去問をたくさん解きました。やはり私立と比べると問題は簡単なのですが、自分が解ける問題をいかに時間内に見つけて解くかという勝負の私立と、いかにミスをなくし満点近くを取るかの勝負の公立は全くの別物でした。私立に比べると、過去問を解いていてもわからない問題はすごく少ないので、新たに知識を身につけるというよりは、ミスをしないよう緊張感をもって丁寧に、そして正確に解く練習をしました。私立のようにグッと点数が上がることはありませんでしたが、徐々に点数が安定するようになりました。そして最終的には合格へ辿り着くことができました。

 以上が私の経験です。もちろん長く苦しいものでしたが、この高校に行きたい‼という気持ちが私にやる気と活力をくれました。志望校を明確にもつ事こそ、皆さんの力を引き上げる一番の近道だと思います。

 今の自分の力ではなく、来年の自分の力を信じて受験期を乗り越えて下さい。