・はじめに
我が家の中学受験準備は、五年生の名進研の冬期講習を受講し、五年生二月からの名進研入会でした。きっかけは、子供の“受験を頑張ってみたい”の言葉でした。後になってみると仲のよい友達が受験をするから、自身も刺激を受けての開始だったようです。
これまで中学受験に向けた勉強は皆無で、当時冬期講習で扱われる単元で特に場合の数、モーメントなど触れたことがない内容が多く、二人三脚で歩み始めました。
最終的には、すべては子供の努力の賜物として第一志望 東海中学、第二志望 滝中学の合格をいただくことができました。
以下では、参考になればと思い、約一年間の道のりについて書かせていただきました。
・五年冬〜六年春 最初は並走から。
限られた時間を何に優先して使うべきか、を一緒に考えました。具体的にはコアマスターをどこまで深めるか(例:算数Step1,2,3どこまでやるか)、どこまで網羅して理解するか(例:理科 コアステ+完全制覇プリントの)、試行錯誤を繰り返しました。失敗例ですが、六年生の四月頃、算数のコアマスターのStep3まで勉強していましたが消化不良に加え、算数以外も時間配分のバランスを崩し、結果プレ中学入試では悲惨な結果でした。その反省から、優先順位を自身のレベルと時間に合わせて、“適切に”決める重要性を痛感しました(例:先生に志望校に向けたこの時期の到達レベルを相談)。
苦手分野の底上げをするために1週間にどの単元のどの問題を解いていくかを一緒に考えました。これを繰り返すことで、夏期講習前には、子供自身で苦手な単元の復習(+日々の予習・復習)を含めた週間計画を立て、進めることができました。同時に塾からも繰り返し言われた「なぜテストでバツになったかの理由」の分析を一緒にしました。分析の気づきは自分の“失敗集”に記載しました。プレ中学入試のたび繰り返すことで、子供自身が弱点や癖に気づき、自発的に積上げ、テスト前に確認を行う習慣ができました。足元の課題を分析し、解決策を見つけていくプロセスを習慣化できました。なおこれが自分で自発的に実行するには、半年はかかりましたが、根気よく見守りながらの成長でした。
当初は思うような偏差値ではありませんでしたが、六月頃には徐々に安定し65を超える偏差値を推移するようになりました。
このように、並走から、自分から計画を立て苦手を克服する、自立し自走ができるようになりました。しかし自走をしていても、計画のやり切りについて、ゆるみが出ます。計画がやりきれないことが常態化したこともありましたが、何を諦めるかは子供では判断が難しいためです(例:時間がなければ、奇数番号の問題だけでもやる、等)。無理のない計画を立て、実行できているかをその都度見守ることは親として重要な役目だと思います。
・六年生夏〜秋 自走と自律。
この時期は計画を立て、課題の分析結果から苦手な単元を宿題と並行して、日々の勉強に加えていくことができました。夏期講習の宿題に加え復習など自分で計画的に実施できる姿をみて、自“律”した自走を痛感しました。
ただし、プレ中学入試は偏差値や順位は上がることも大きく落ちることもなく、偏差値は60前半を安定して推移していました。振り返ると、ほかの生徒との比較である偏差値に一喜一憂する必要はないと考えます。むしろ、1か月前の子供自身と比較し、何が成長できたか、苦手分野をどう克服できたかを認め褒めてあげることが大事だと思います。
・六年生冬〜受験直前 自律した自走、そして飛翔へ。
秋から入試問題を解くことが増えました。しかし、撃沈ばかりでした。特に九月末の第1回 東海中プレの算数では10点台と低い点数でした。そのため名進研から難関校向け算数の演習プリントをもらい、苦手分野を絞り対策を始めました。おかげで図形問題のコツがつかめたようで、十一月末の第2回 東海中プレで図形の問題の正答数が増え5割弱まで改善できました。その後は、冬期講習の東海/滝プレの過去問と日曜特訓の演習を通じ、定着を深めていくことができたように思います。正直、一月半ばまで来て東海レベルを6割程度解けるレベルに仕上がったようです。他の子と比較する必要はもはやなく、目標レベルの問題がどれだけ解けるようなったか、過去の子供自身の出来栄えと比べることで成長は明確です。
年明けの受験シーズンを迎え、名古屋中学の普通合格(非スカラ)は悔しかったようでした。名古屋中学受験後、出来は上々と言っていました。原因は不明ですが、次の週の第一志望では慢心せず、条件設定確認、計算ミス、誤字脱字……、など気を引き締める材料になり、第一志望への集中力を高める良い方向に動きました。結果的には、第一志望の東海中学、第二志望の滝中学の合格をいただくことができました。
・さいごに
算数の図形、国語の物語文、直前まで不安は尽きませんでしたが、常に苦手分野克服に向けたサポートをいただいた名進研の先生方には心より感謝申し上げます。ありがとうございました。また保護者会で繰り返し説明受けた親の受験サポートの仕方についても大変参考になりました。
一年間、二人三脚で中学受験を歩むことができたのは、私にとって素敵な思い出の一つです。新しい六年間は、新たな環境へ羽ばたき、これまで以上に大人の階段を上っていくことは、うれしくもあり少し寂しくもあります。自主活動や部活動を楽しみ、よき学友と夢や目標を磨き上げ、実現する道のりを探求してほしいと思います。
最後に、お父さんがいろいろと余計なアドバイスしてしまい、逆に混乱させたことも多かったと思います、本当に不甲斐ありません。それでも自律し自走を続け、最後に飛翔したあなたを誇りに思います。ありがとう。