私立中学を受験するほどの金銭的余裕もなく、当然、近所の公立中学校に行くもんだと思っていた、二〇二三年夏。公立中高一貫校の説明会の案内を受けとりました。何気なく息子に、「中高一貫校受験する?」と聞いてみたところ、「中高一貫って何?」とのこと。「中学に入る試験を受けて入学したら、高校入学の試験を受ける必要がないんだよ」と説明したところ、「テニスに集中したいから中高一貫を受験したい」とのこと。テニススクールの選手コースでテニスを頑張っている息子を応援すべく、塾を探しはじめました。すでに四月から開講されていた公立中高一貫校コース、完全に出遅れていました。もともと学校の成績も中の中。全県模試などの少し難度の高い問題には手も足も出ない、ただただ、スポーツ万能なだけの小学五年男子。その時点で、合格は厳しいだろうとは思ってましたが、これほどまでに、勉強をさせるのがむずかしいとは考えてもいませんでした。

 適性検査の模試は、最後まで成果が表れることはありませんでしたが、全県模試や、塾の学力テストは少しずつ上がっているようでした。が、息子が勉強するのは「学校の宿題」と「塾の宿題」だけ。いわゆる、「テスト勉強」などの自習をするのは大嫌い。
最初のうちは、本人がやる気になるまで見守ろうと思っていましたが、一向にやる気になる気配がないまま、六年生の一学期が終了しました。塾のお蔭か、一学期の通知表が驚くほど良かったせいで、安心してしまったのか、夏休みから、宿題すら滞り始めてしまいました。今、思えば、この時に、主人の手を借り、少し無理矢理にでも学習する習慣をつけさせるべきでした。二学期になり、塾やテニスで忙しいことを理由に、学校の宿題がおろそかになり始め、さらには塾の宿題も当日慌ててやるようになりました。
せめて宿題だけでも、と思い、「宿題した?」と声かけするようにしましたが、「宿題したよ」と嘘をつくように。嘘に気付いた私が、「じゃあ見せて」と言うと、キレる。正直、もうお手上げでした。

 そんな時、模試の会場への送迎を主人がする機会があり、そこで、入試直前の学習のアドバイスを聞いてきたとかで、主人が息子に「今日はこのテストをやりなさい」「今日はこの課題をやりなさい」と指示するように。すると、主人が怖い息子は、嫌々ながらも、キレることなく、指示通りに勉強するではありませんか‼もっと早くに、主人に協力してもらっていれば、適性検査にも成果が表れていたのかもしれません。

 「時すでに遅し」で一次試験を通過することができませんでしたが、塾で難度の高い問題を問くようになり、全体的に、成績は上がっています。親の言うことは聞いてはくれませんが先生の言うことは素直に聞きます。先生と連携して高校受験に向けて息子を上手に学習させていきたいと思います。何しろ、まだまだ自分から積極的に勉強してくれないので、その日が来るまで根気よく続けたいと思います。時々、主人の手も借りて……。