かけがえのない時間
受験することを決めた当初は、息子と私、それぞれで決めた理由が違ったように思います。ただ本人がやる気満々だったこともあり、初日から積極的に取り組んでくれました。
塾の先生方の授業が毎回楽しいようで、「休みたい。」とは一度も口にしませんでした。
運動などは苦手だったこともあり、勉強という自信を身につけたことで、小学校のクラスでの役割や存在感も変わっていきました。友達に教えてあげることが自分自身の勉強にもなったようで、とても生き生きとしていました。
しかし家では、勉強をさせたい私と、家にいる時くらい遊んでいたい息子と、言い合いが絶えませんでした。
毎日、優しく諭してみたり、一緒に勉強したり、ごほうびを用意したり、部屋の模様替えをしたり、時には子供部屋にあるハンモックや庭でやることを提案したり、あらゆる方法を試しました。
どうしても合格させたい私と、塾にも行きたいし受かりたいという意志は強いながらも、遊びたい息子。よくぶつかりましたが、目標とするところは同じだったので、最後はお互い「ごめんなさい。」と言い合い、また笑顔に戻るということの繰り返しでした。受験が近づいてきた頃には、さすがにケンカは控えるように心がけました。
息子は自我が強く、はじめは自分のことで精一杯だったようですが、友達と共に過ごすにつれて、じゃれ合いながら、息子の個性を理解してもらえたこともあり、いつしか息子にとって名進研のクラスメートは大切な友達になっていました。
先生方にも息子を温かく見守っていただき、育てていただきました。受験前日も、先生や友達に会いに塾へ行きました。きっと安心したかったのだと思います。
受験が終わった息子の言葉は、「生まれ変わったとしても、僕は中学受験をしていると思うよ。」でした。
中学受験はとても良い経験になり、私たち親子にとって、良い思い出となりました。
息子に携わってくださった先生方、いつもそばにいてくれて一緒に頑張った友達、皆さん本当にありがとうございました。












