名進研には、息子が四年生から、娘は五年生からお世話になり、親子共々、心より感謝しています。息子は現在、東海高校で学友と楽しい学生生活を送っており、娘は今春、南山中学校女子部に進学予定です。

 娘は真面目にコツコツと勉強するタイプですし、息子で中学受験を経験したので、二度目の中学受験のたかをくくっていました。……が、能天気で勉強をサボってばかりの息子の時よりも、娘の方がフォローが大変でした。体力、精神力、スピード、性格が全く違うと、こうもフォローの方法が違うのかと考えさせられました。

 コロナ禍ということもあって、普段より余計に健康管理に神経を使い、娘のメンタルケアのために、心配事や愚痴をひたすら聞いていました。

 一般的な参考にはならないかもしれませんが、息子と娘に共通して私がしたこと、あえてしないように心がけたことを紹介したいと思います。

一、勉強は教えないが、勉強の方法、時間管理の仕方を教える
 親は、決して勉強を教えることはしませんでした。子供は親に甘えて口答えしますし、親は感情的になってしまって親子バトルが勃発するからです。できない問題があったら解説を読む、読んでも分からなかったら、名進研の先生に質問するように言っていました。
 期日までに出された宿題とプリントをやって、間違えたところはできるようになるまで、解き直しをするようにとは注意喚起しました。他塾、家庭教師、名進研以外の問題集も利用しませんでした。そのようなことをする時間もありませんでしたし、名進研の先生と違う解説だった場合、子供が混乱するからです。
 時間管理はタイマーを使って、一定時間は集中できるように訓練しました。受験では一教科約三十分または約五十分を集中しなくてはなりませんので、オンとオフのメリハリをつけるように心がけました。時間管理をするため、進捗状況を確認するためにリビング学習をしていました。

二、なぜ中学受験をするのか親子で話し合う
 なぜ勉強をしなくてはならないのか、なぜあえて中学受験をするのかを、親子共通の認識として持つようにしました。だから、成績がふるわなくても中学受験をやめるという選択をしなくてすみました。

三、テストの結果で一喜一憂しない
 勉強は一生続けなければならないものだと思っています。中学受験をして、勉強は辛いとか嫌いになってしまったら本末転倒。だから、模擬テストの点数で一喜一憂して、感情的にならないように気を付けました。テストが終了した時は「お疲れさま。期日までに解きなおしをしてね。」結果が悪かった時は「本番じゃないんだから気にしない。できなかったところが発見できて良かったね。」と言っていました。
 息子の時は初めての中学受験でしたし、サボりすぎてあまりにもヒドイ点数をとってきましたので、怒り心頭に発することもありましたが……(笑)。
 答案が返却されたら、点数は気にせず、正答率と偏差値だけを参考にしていました。偏差値は学校選択の参考にするため、正答率は今後の勉強に生かすためです。正答率が高い問題を間違えた時は、なぜできなかったのかを考えるように言いました。凡ミスなのか、勉強不足だったのか、苦手分野だったのか、時間配分が悪かったのか等、原因を考えるよう伝えました。原因が分かったら、次回のテストに向けて一緒に対策をたてました。
 正答率が高かったのに間違えた問題は分かるようになるまで、解きなおしを時間間隔をあけて繰り返し行いました。

四、健康管理をする
 八~九時間の睡眠時間の確保、一日三食の食事、歯磨き、家族全員の予防接種(コロナ、インフルエンザ)、手洗いうがいとアルコール消毒。中学受験も大事ですが、心身ともに成長過程にあるので、睡眠時間の確保には特に気をつけました。

五、コピーとプリントの整理をする。受験直前期は親が丸つけをする
 大量に配付されるプリントは整理してファイリングしました。過去問をコピーしたり、受験直前期だけ(普段はやりません)は最終確認のつもりで答案の丸つけをしました。直前期は子供の睡眠時間を確保するのが難しくなってきましたし、採点ミスを防ぐためです。子供が自己採点すると間違って書いた漢字を丸にしたり、採点者が認めないような文字や数字を書くことがあるからです。そのような時は、子供に注意をしました。

六、親はドーンとかまえる
 二回の中学受験を乗り切って、これが一番大切だったと感じています。受験直前になると親子ともに緊張しますし、不安にもなってきます。自分の受験の時のほうが余程気楽でした(笑)。
 親の心配や不安は子供に伝染するので、普段と同じ様に接するよう心がけました。不安になってきたら「こんなに成長したんだから、もう充分。まあいっか。親がいくら一生懸命になっても、受験するのは子供。」と自分に言い聞かせていました。自分のストレスがたまってきたら、友達と他愛もない話をしたり、ゆっくり寝たり、好きなことをして気を紛らわせました。
 子供のことが最優先になりがちですが、ご自愛ください。
 具体的な心配事がでてきたら、名進研の先生に相談しました。先生方は受験のベテランなので、客観的に具体的なアドバイスを下さいますし、親が愚痴ったことを子供にバレないように、さりげなく注意してくれます。

七、最後に
 中学受験は「親子の受験」と言われています。なんで中学受験だけ?と思っていましたが、高校生の息子と接していると、その意味が分かりました。母の言うことなど聞きやしない(そもそも聞こえてない?あえてのスルー?)。中学受験時は子供がまだ親の言うことを聞いてくれる可愛い時期なので、親子で共同作業できる貴重な機会ですよ~
 子供達は「名進研の授業がおもしろい。できないと悔しいけれど、できるとすごく嬉しい‼楽しい‼」とよく言っていました。
 中学受験を通して、勉強の大切さ、達成感を教えて下さった先生方に深謝します。