涙をこらえながら机に向かい勉強する名進研生の娘の姿を、私は一生忘れる事ができないでしょう。

それは、第一志望だった愛知淑徳中学校から、不合格通知を受け取った直後の娘の姿です。自ら封筒を開け、確認し無言のまま通知書をその場に落とし、自分の部屋に駆け込んでいってしまいました。私もしばらく無言のまま床に落ちた紙を茫然と眺めていました。どんな言葉をかけるべきか…。正直わかりませんでしたが、やはり様子が気になり、そっと子供部屋をのぞきました。すると、目にいっぱい涙をため、鼻をすすりながら名進研テキストで苦手な算数の問題をひたすら解く懸命な姿がそこにありました。きっと落ち込むあまり何も手につかないでいるだろう、と決めつけていた私は、その瞬間、「すごい!この子はもうすでに前しか見ていないんだ!」と感心し、自分も前に進まなければ、と気持ちを切り替えました。

その時点で、後は金城学院中学校と椙山女学園中学校の二校を残していました。

「よし!こうなったらあとは名進研で勉強して二連勝で気持ちよく終わってやろう!!」と、二人で大きくうなずき合いました。入試日程が連日、ということもあり少し不安もありましたが、娘にとってはそんな事は全く関係なかったようです。

「絶対両方合格する!」という意気込みがひしひしと伝わってくる数日間。まさにどん底からの再奮起でした。そして見事二校からの合格通知を同時に手にすることができました。二通の合格通知を高々と掲げ喜ぶ娘の笑顔は、達成感に満ち溢れていました。名進研で勉強して受験すると決めた五年の夏から、遊びよりもゲームよりも名進研で勉強することを優先してきた名進研生の娘の頑張りは、尊敬に値するものでした。

「絶対私立中学校に行きたい!」
それは現実のものとなり、娘が決めた椙山女学園中学校へ入学しました。

最後になりましたが、名進研生の子供たちの受験を全身全霊で支えてくださり、我が事のように合格を喜んでくださった名進研の先生方、本当にありがとうございました。そしてあきらめない事の大切さを改めて教えてくれた我が娘にも、心から感謝したいと思います。