中高一貫校受験を振り返って
我が家が中高一貫校の受験を考え始めたきっかけは、本人が強く希望したことからではありませんでした。息子は学校のテストでも大きく成績を崩すことはなく、学力的には比較的安定していました。どうせ塾に通うのであれば、五年後の高校受験を目標にするよりも、より近くに明確な目標があった方が取り組みやすいのではないか、また六年間同じ環境で学べる中高一貫校は、成長期の子どもにとって良い選択肢ではないかと考え、親である私から受験を勧めました。本人も何となくとなくではありましたが、興味を持ち県立中高一貫校を目指すことになりました。塾には約二年間通い、受験前の家庭学習ではカレンダーに復習する単元を書き込み、学習の見通しを立てることを大切にしていました。
息子はもともと自分のことは自分で進める性格で、人に相談することを少し恥ずかしいと感じるところがありました。志願理由書についても、塾の先生からアドバイスはいただいていたものの、最終的には自分の力で書き上げていました。納得いくまで何度も書き直しながら志願理由書に向き合う姿から、受験に対する本気度と強い意志を感じ、親として胸を打たれました。
精神面で最も変化を感じたのは、入試が近づいてきた頃です。不安からだったのか、本気度が一段と増したからなのかは分かりませんが、「今までやった問題の書き込みを消してほしい」と息子から頼まれたことがありました。これまで一人で抱え込んでいた息子が、頼ってきてくれたことが、親としてとても嬉しく、成長を感じた瞬間でした。
一方で、あと一歩という状況から「この一問がもったいない」と結果を意識した声かけをしてしまったことは反省点です。ある時、「もっと褒めてほしい」と言われ、努力の過程を十分に認められていなかった自分に気づかされました。
受験当日、試験後に私を見つけて安堵したように笑みを浮かべた息子の姿から、精一杯やり切ったことが伝わってきました。希望していた結果には届きませんでしたが、計画を立てて努力すること、思うようにいかない中でも最後まで向き合う姿勢、準備の大切さを学んだこの経験は、今後の大きな糧になると信じています。悩みながらも親子で向き合ったこの時間は、今振り返ると何にも代えがたい経験となりました。












