小学三年生からお世話になった名進研。振り返ればあっという間の4年間でした。

 わが家が中学受験を選択したきっかけは、祖父が東海中学進学の経験があったためでした。しかし、私たち夫婦は中受経験がなく、現状も知らないままのスタート。

 塾さえ通えば東海行けるでしょ~という無知ならではのお気楽な親でした(後々現実を知ることとなります)。

 名進研を選択したのは「地元に強い」という点。

 自宅は南区ですが、より学習意識の高い環境を求めて御器所校を見学しました。説明会で出会ったのが御器所校の細田先生です。

 開口一番「僕はこの職業が天職です‼」と心から楽しそうにお話しされる様子を見て(この先生が責任者の校舎ならほかの先生方も間違いないはず)と即入会しました。

 勘で決めた入会でしたが、御器所校はターミナル校であることや、他の先生方の子どもへの接し方を拝見し、ここにしてよかったと心から思いました。

 三年生からの通塾は早すぎるとの考えもありますが、週1回の通塾から徐々に日数が増えていくため、子どもも親も慣れるとともに覚悟ができます。

 わが子はまじめな性格のため「先生から言われたことはやらなきゃ」と取り組みますが、自らプラスアルファの勉強まで手が回らずやる気もない。

 そういった改善したいことは親が言っても聞きませんので、塾の先生にお願いしてバックアップいただきました。また、早くから塾へ行ったとて、成績が比例するわけでもなく、本人は「ぶっちゃけ勉強嫌い」とのことで……志望校見学など経験しながらもなかなか前向きに取り組めずやらされている感で勉強していました。

 六年生になっても、なかなか本気が見えず、自ら机に向かうようになったのは冬期講習の頃(受験まで残り1か月です……)。合格率も、安心できるものではなく不安な受験でしたが、受験当日、本人は落ち着いていてプレ中学入試の方が緊張したとのこと。何度もプレ中や模試で練習をしていた効果だと思います。

 第一希望の名古屋中不合格の1週間後に南山中男子部だったわけですが、不合格の当日は落ち込みながらも塾へ行き、先生にフォローしていただき、次の日には「第一希望は南山にする‼」と切り替えていました。これも教室や自習室で一緒に頑張った仲間がいたからできたことだと思います。

 受験前の感染症予防でR-1を欠かさず飲ませました(商品名書きますが本当に効果あります)。

 神頼みは多すぎてもいけないので伊勢神宮と地元の熱田神宮のお守り。直前に友人からもらった上野天満宮のペットボトルの水を持参した学校が合格だったので追加で買いに走りました。

 受験が少しでも楽しみになるよう、受験校ごとに新しい消しゴムを下ろしてもいいと決め、普段勉強しているダイニングテーブルの横に日程や、各校の受験で頑張ることを本人に書かせて貼ったり、合格通知を掲示して気分を盛り上げました。

 クリスマスプレゼントは全くないのも寂しいので文房具ならいいよ、お年玉は「落とす」だから受験が終わってから渡す……など、効果があるのかわからない制約もしました。

 ほかに役立ったものとして、幼いころに見ていた浴室の壁に貼る日本地図と世界地図は、六年生になってからも都市名などをゲーム感覚で覚えられるので重宝しました。

 また家族旅行は、日本三景やリアス海岸、四日市など社会のテキストに出てくる場所へ行ったり、漫画日本の歴史で息抜きしながら勉強したり、生活の中で少しでも覚えられるように心がけました。

 ちなみに本人分析の南山合格の一番のポイントは「挫折からの復活」をテーマにした国語の自由記述で「先日名古屋中学の入試に落ちました、しかし、切り替えて今日の南山に臨んでいます‼」と書いたことだそうです。ほかの選択肢はないことをアピールしたそうです(笑)。