根拠のない自信を信じて
五年生の春期講習から高校受験コース、夏期講習から中学受験コースと二年間大変お世話になりました。
中学受験の右も左も分からず、学習習慣も身についていない状態ながら、親のただの勘から「この子なら大丈夫」と一年半で東海中学校を目指す、無謀な挑戦をした体験を記させて頂きます。
母親の私がやったこと
・東海中学を目指す動機づけをする。ある事ない事(‼)を言ってその気にさせる。ただの憧れではなく、強く思うように(これができれば親の仕事は半分終了ですね)。
・あの手この手で勉強をするように仕向ける。人参をぶら下げたり、コメダのメロンクリームソーダで誘い出しそこで勉強したり。時には私が問題を読み、答えさせたりもしました。少しずつ勉強ができるようになると、自分で工夫を始めました。リビングで勉強したり、寝室で勉強したり。ある日は立って勉強をしていました。立ってやれば眠くならないと。そんなこんなで勉強机に向かう習慣が身についていきました(この頃、先生方から、勉強のやり方が身についてきたね、とコメントを頂き、嬉しかったことを覚えています)。
・成績を上げるイメージを共有する。右肩上がりのグラフを描いては見せていました。一教科、二教科と順に上げていくよう、ステップを示しました。
・六年生の初めからはテストゼミの解き直しと間違い直しを徹底。
・勉強机に向かわなくてもできる勉強アイテムを準備する。ゼミの単元に即した、歴史マンガを渡す、「歴史にドキリ」を見れるようにしてスマホを渡す。夏期講習前には地理と気象のマンガを(五年前期でしか習わない単元があることに気づき)慌てて購入。「中学入試まんが攻略BON‼」
・お弁当はできるだけ温かいものを届ける(大変幸運なことに家が近かったので)。
・鉛筆を削る。プリント類を整理する(整理の仕方を教えてもなかなかできないですね)。
・使いやすい消しゴムを色々調べ、試させた。結果、サクラクレパスのFOAMWの小サイズが良いと。
・マスク、カイロも色々試しました。
・新聞の切り抜きをする。一年分でノート五冊(結局これは入試にはあまり役立ちませんでした。入試直前に一年分を私が読み上げ、私の感想を勝手にしゃべってました。聞いていたかどうかは分かりません。時事検定の問題で引用のあった新聞記事を確認することができたのは良かったです)。
・過去問が始まると、ノートに解答のコピーを貼り、横のページで間違い直しができるようにした(これは全く役に立たず。過去問でできなかった問題の深追いは不要なので)。
一年半、合格させるためには何でもする‼と不退転の決意で臨みました。その為、多少やりすぎの所もあったなと、今になれば思います。
入試を終えて分かったことは、名進研の先生方の指示の通りで全てが備わっている、ということでした。結局一番大事なのは、「休まず通塾し、その時その時先生方が与えてくださる課題をクリアすることに集中する」です。
我が家はゲーム禁止などの禁止事項は設けませんでした。反感を買ってまで禁止しなくても、ゲームをする時間はほとんどありませんし、自制もするので大丈夫です。但し、頃合いを見計らって制止をし、勉強するようキャンキャン言ってました。こういったさじ加減が難しいですね。放っておいたらやらないし、無理にやらせても反発されるし。
ケンカもいっぱいしましたが、お互いだんだんケンカの仕方をマスターしていきます。火に油を注がない。機嫌が悪い時はそっとしておく。私の怒りを明るくいなす。お笑い芸人のセリフを織り交ぜながら怒る。言いたいことがある時は機嫌のいい時を狙う。
息子の息抜きとして必須だったのが、お笑い番組、好きな音楽、パズドラでした。お笑い番組は息抜きだけでなく、私も怒る際にセリフが使えました。好きな音楽を聴きながら勉強したり、送迎の車中で熱唱したり。入試当日も音楽を聴いてリラックスしていました。パズドラはなかなか遊べない学校の友達と連絡を取ることができ、心の安定に役立ったと思います。本人は頭の体操に役立つと主張しておりました。
家族の支えも大事ですね。弟は大好きなお兄ちゃんと遊ぶのを我慢。時には一緒に遊び、お兄ちゃんも癒されていたと思います。主人はいつも温和でいてくれ感謝です。
私の心の支えは、受験(中受に限らず)を経験されたママ友さん達の言葉でした。「子どもは頑張ってるからね、追いこんじゃだめだよ。」「今まで頑張ってきたものがあるから、直前にフワフワしてても大丈夫だよ。」ママ友さんからは他にも、お守り等をはじめ、手作りのアロマオイルで癒してもらったり、受験の年は運気が良いから大丈夫‼と占いをしてくれたり。お陰で精神的に苦しい時も乗り越えることができました。
そして何と言っても最大の心の支えは、所属校の先生方の存在でした。全ての導きに全幅の信頼を寄せ、必死についていくことができました。先生方からの全てのお言葉に支えられ、無事入試を終えることができ、ただただ感謝するばかりです。
先生方が自転車の前輪となり引っ張ってくださり、私が後輪でついていく。息子は涼しい顔で自転車を気持ちよくこぎ続ける。時には下り坂を泣きながらこぐ時もありました。
最後に、自転車をこぎ続けた息子に感謝をします。どんな時も自信を失うことなくいてくれました。その自信はどこからくるのか不思議でしたが、その根拠のない自信を信じ、私も走り続けることができました。受験が終わり、その自信の源は、先生方と息子が過ごした時間だと、確信しました。
あれこれできないことばかりに目が行き、あれもしなきゃ、これもしなきゃと焦っていたのは私だけだった、のです。不安に押しつぶされそうな時もあるかと思います。そんな時は好きなことをしてリフレッシュ‼ですね。どうかお母様方も健やかにお過ごしくださいませ。
ご子息ご息女と共に素敵な春が迎えられますようお祈り致しております。












