「ピンポーン」

二月四日午前九時半過ぎ、インターホンが鳴りました。

併願校の合格通知はだいたい昼前位に届いていましたので、まだまだ時間もあるしと娘とのんびり紅茶を飲んでくつろいでいたところでした。一瞬にして緊張感が高まり、二人顔を見合わせ慌てて玄関に向かいました。

封筒を受け取った瞬間、その大きさと厚さに涙があふれてきました。気づかれないように娘に渡し、本人が開封。

「ママ、南山中学校女子部、受かったよ。」

長かったような短かったような受験生活がこの瞬間終わりを告げ、私は嬉しくて泣きながら喜びをかみしめていました。

中学受験を決めたのは小学三年生の頃でした。親から見ても個性的な娘はあまり公立向きではない為、漠然と私立にと考えていました。そんな中、秋に行われた南山中学校女子部の学校説明会で校長先生の心温まるお話に大変感動し、こんな素晴らしい学校で中高時代を過ごせたらと一瞬で憧れてしまいました。そして本人は受験するということがまだよくわからないまま、我が家は中学受験に向けて走り出しました。

塾を名進研に決めたのは、相談させていただいた先輩パパ・ママ三人が三人とも名進研がいいよとおっしゃったからです。今でもこの選択は正しかったとつくづく思っています。

とはいえ三年間の受験生活は山あり谷ありで、決して順風満帆とは言えませんでした。親子バトルは日常茶飯事でしたし、テスト結果に毎回一喜一憂。六年生の夏休みに頑張ったことで自分に自信がついたせいか、秋以降娘のマイペースさに拍車がかかり、自分のやりたいようにしかやらなくなっていきました。

親としてはハラハラしながらも口出しすると喧嘩になるので最後は見守るしかなく、名進研への送迎や持っていくお弁当、健康管理に徹するのみでした。入試直前の一ヶ月前からは特に生活リズムを重視し、起床就寝時間を守り、入試前日まで学校も休むことなく睡眠第一でマイペースを貫いていきました。何よりも体調万全で入試に臨むことが一番だと思ったからです。そのおかげで体調を崩すこともなく、『いつも通り・平常心』で受験に臨む事が出来、いつも以上の結果を出せたと思っています。

娘は本当に名進研が大好きでした。最後のテストゼミではもう受験が終わると思ったら泣けてきたそうですし、最後のEX講座は入試前日にも関わらず行かないと後悔すると言って休みませんでした。

名進研が楽しい、名進研での勉強が楽しい、名進研での受験が楽しい、こう思いながら名進研での受験生活を終えることができたのは先生方や一緒に頑張った友達のおかげです。本当にありがとうございました。