勉強をしない息子
わが息子は、入塾した四年生当初のころから、名進研以外で自ら進んで勉強をしているという事が少なく、家では学校や名進研から出された宿題をゲームやテレビを見た後、夜遅くやっている?かもしくは、それすらやれていない状態?であった。
ゲームは時間を決めているが、ほとんど守らず、約束を守らない大人になるのではないか将来が心配である。知人のお子さんの話を聞くが、一度取り上げられると、その後は時間を守るという事が多いように聞く。
家では毎日テレビやゲーム漬けなので見かねて、注意すると親をなめきった態度をとるので、度々激しい親子げんかになり、最後は自分からは中学受験したいとは一言も言ったことがないと言い出す始末。面接では間違っても、志望理由を親が受験しろといったからなどと言ってくれるなよ。
プレ中学入試やテストゼミが近くなったのにこの様な状態なのでちょっとは家でも勉強やったら?と言ってもテレビやゲームをやめることは無かった。見かねて受験の三か月前にはゲーム機を取り上げたが、パソコンの動画サイトにあるワンピースか録画したテレビを見まくっていた。
正月から中学受験の猛勉強している小学生をテレビで見て名進研生は大変だなあと思っていたが、まさかわが子が、そのテレビに出るとは夢にも思わなかった。
そんなこんなで、ろくに受験勉強を完了せずに受験に突入した。
最初の受験校の試験日となってしまった。できたかと聞くと、ビミョ~とつかみどころのない返答をする。根掘り葉掘りいろいろ聞くうちに、こともあろうにわが息子は試験後に学校から渡されたアンケートの第一~第三志望校を書く欄に、受験した学校名を記入しなかったようだ。大人であれば、たとえ第三志望までに入っていなくとも二番目か、三番目に書かなければ受験した学校に申し訳ないとどこかには記入するものだが。ちょっとおまぬけなのか?はたまた大人の変な気遣いを持ち合わせていない純真な子供であるのか?
第一志望校の受験の日が追ってきたのに、直前テキストの間違いの見直しをろくにできていなかった。見かねて社会と理科はつきっきりで手伝ったが、少々やり残しはあるものの何とか前日までにテキストはほぼ終了した。といっても、当然やっていなければならない最低限のレベルである。
とうとう第一志望校の受験の日である。
第一志望校の試験を終わった後に試験はどうだったと聞くと、全然だめだった、何点取れたかさっぱりわからないと普段見せたことのない変に明るいが投げやりな表情をする。受験自体をなめていたのだろう。テキストの他に過去問や私が小学校の頃使っていた参考書を買って与えておいたが、全くと言っていいほど手を付けていない。買って与えておいたという私にも責任があるのだが、過去問はテキストに織り交ぜてあるとのことであったので、無理に過去問をやらせるということはしなかった。しかし、テキスト以外にももう少しやらせていれば、その難しさをもっと実感してくれていただろうにと後悔したが、もう後の祭りである。
息子と私と妻で家族会議を開いた。第一志望校が落ちた場合。第二志望校も落ちた場合、第三志望校でも通学するか?妻は第三志望校には行かせず、地元の公立中学校に通わせるとの意見であったが、私の意見はたとえ第三志望校でも通学させるつもりでいた。結局本人に選択させることになったが、本人は第三志望校でも通学するつもりでいたので、家族会議の結論は出た。
第一志望校以外の合格通知が一通また一通と届いた。大変ありがたい事だが、第一志望校が不合格の可能性が高いと思うと心が曇る。この合格通知が何通あることより第一志望校の合格通知一通が何よりうれしいのだが。
そして第一、二志望校の合格発表日となったが、進学先を決定する時間的余裕が少ないので、仕事を休んで待機する。通知は10時頃と聞いていたので、朝方のんびりしていると、9時にピンポーン。え、何だろう?まさかまだ心構えができていないと思いつつ玄関に出て通知を受け取った。不合格の可能性の高い通知を開けるのはすこぶる気が重く、悲しいことだが、開けないわけにはいかないので、開けてみる。まず細かい文字の文章がはいっており、その中の入学という文字が目に飛び込んできた。え、まさか合格?あわてて中をよく確かめてみると、合格通知が入っていた。がたがたと手が震えて大声を出したい気分になったが、周りを気にして声をころしてやったーと叫んだ。その後、第二志望校の合格通知も到着した。
終わってみれば受験した五校全て合格でした。わが息子のように自ら律して勉強をするタイプでない場合、名進研に行く時間を増やすほうが良い。テストゼミはターミナル校まで通わなければならないので、受けさせることは迷ったが、受けさせて正解であったと思う。家であまり勉強していなくとも、名進研でしっかり学習をし、受験対策をしていただいたおかげで、第一志望校に入学でき名進研に大変感謝をしております。
所属校の先生方大変ありがとうございました。












