「いつまでも逃げるんじゃあねえ!」
息子は、三年生の冬期講習から、名進研にお世話になりました。受験を決めたのは親です。息子には、「うん、僕、受験する。」と言わせました。だから、本人には、自分で決めた受験なのだから、逃げないで、最後までやり抜くんだよ、と話しました。
息子は、プライドが高く、ちょっと上手くいかなかったり、嫌な事があると、すぐ逃げ出してしまうような子どもでした。サッカーがそうでした。今回の受験は、逃げない、逃がさない、最後までやり抜くを経験する一つの山でした。
予想通り、どんなに学校見学に連れて行っても、『行きたい私立なんてない、勉強なんて、もう嫌だ。学校の友だちと遊びたい。公立に行く、もう名進研はやめる。』と言っては、家を飛び出して1、2時間帰ってこなかったり、テストゼミの問題をビリビリに破くことも一度や二度ではありませんでした。
私は家での様子を先生にお伝えし、指示を仰ぎました。テスト結果について、私が何か言うと、勉強しなくなってしまうので、見て見ぬふりをしました。実力テストなどの前日だけは、さすがに本人も、アセるらしく、耳を貸すので、テストゼミで間違えた所をチェックしました。あとは、弁当と、名進研への迎えの繰り返しです。しかしながら、気を付けていても、地雷を踏んでしまう事があります。そんな時は、主人が、『何でも自分の思い通りになると思うな、どんなに嫌だろうと受験はさせる。いつまでも逃げるんじゃあねえ!最後までやりとげてからなら、地元の中学へでもどこへでも好きな所に行かしてやるわ、それまでは、泣こうとわめこうと逃がさん!!』と言い放ちました。
息子の気持ちが前に向いたのは、六年生の秋頃だったと思います。『東海の制服がカッコイイって皆が言っている、ボクもそんな気がしてきた…』が第一声でした。その頃から本を読むようになりました。今からかい!?と思いましたが、買い与えました。算数と理科をみてくれた主人は海外赴任になりました。名進研でうまく質問できない息子に、プライドを捨て、分かるまで先生に聞いてくるよう話しました。本当に先生だけが頼りだったのです。
東海中学校の入試が終わった夜、布団に入ってから、ワンワンと泣き出しました。算数も全くできなかったし、国語も間違いに気づいたのに、直す時間がなかったとのこと。たくさんお金を使って名進研に通わせてくれたのに、合格できなくてごめんなさい、と言われてしまいました。私は、落ちたっていいじゃん、ここまでがんばったんだもん、と話し、次の日に備えて、早く寝かせるのに手一杯でした。滝中学校の試験後は、すっきりした顔で会場から出てきました。帰りの電車ではバカ丸出しで四ヶ月がまんしていたゲームをしました。夕べ泣いたのがウソのようです。
四月から息子は東海中学校に通わせて頂きます。こんな息子が合格できたのは、先生方のお蔭です。授業を休まずこなしていけば合格できると思うのです。どうぞ受験生のお母様方、先生を信じ、お子さんを信じ合格を勝ちとってください。受験という一つの山を乗り越えた経験が、必ずや息子の生きてゆく力、支えになってくれる事を信じています。親子共々、支えてくださった名進研に感謝しています。ありがとうございました。












