「やったー合格だ!!」

東海中学校からの合格通知を開いたときの息子の第一声でした。

朝10時に届いた封筒を恐る恐るテーブルに置き、息子から「学校から帰るまでは開けないで」と言われていたので結果を見る事もできず、先生からは早く結果を知らせて欲しいと電話でせかされ、そわそわしながら夕方までの時間の長いこと…。妙に喉は渇くし、冷や汗は出るしで、その日は一日がとても長く感じられました。

しかし、「合格」の知らせにこれまでの疲れも吹き飛び、案外けろりとしている息子とは対照的に、私は一人号泣していました。これまでの苦しかった三年間が走馬燈のように脳裏をよぎったからです。

思えば三年前名進研に通い始めたころは、中学受験というものを所詮最終目標ではないし、そんなに真剣にならなくても…と軽く考えていました。でもたかが中学受験、されど中学受験なのです。受験生はまだ小学生なので、両親や周りのサポート無しには到底乗り切れるものではありません。ましてや志望校への合格を勝ち取るためには本人、先生、両親が三位一体となって真剣に取り組む覚悟が必要だったのです。

そうは言っても山あり谷あり。決していつも順調だったとは言えません。六年生の十月、そろそろラストスパートと言う時期に運悪く手の指を骨折してしまい、それを機に運気も下がったのかずっとキープしていた俊秀クラスから落ちてしまったのです。

全治一ヶ月。本人も大変ショックでやる気を失くし、先生からもすぐにフォローの電話がありました。これまでに無い経験で、私もただ不安が募り初めて焦りを感じました。これではいけないと自分に言い聞かせながら、先生にアドバイスを仰ぎつつ残り三ヶ月の過ごし方を考えました。

このままではだめだと一番分かっているのは本人だし、決して追い詰めるようなことは言わず常にポジティブに「大丈夫、指が治ればまた成績も戻ってくるよ。これまでのペースだけは崩さず勉強して、まずはテストゼミで白星1個取ることを目標に頑張ろう。」と声をかけました。その甲斐あって正月特訓の後、ついに連続白星を取り、再び俊秀クラスに戻りそのまま卒業することができました。名進研でたくさんのお友達もでき、先生からのお褒めの言葉も励みになったようでした。その勢いのまま入試に突入できたことも合格の要因だったと思います。

中学受験は経験した人しか、その辛さや喜びは分からないと聞いてはいましたが、本当にその通りです。

この経験は今後において、本人にとって、また私達親にとっても大きな財産であると思います。

最後まで自分を信じて、見事目標を達成し私達両親に最大級の喜びをプレゼントしてくれた息子に感謝、さらにその息子を支えてくださった先生方に大感謝です。ありがとうございました。