小学校の成績も普通のわが子が中学受験を志したのは四年生からでした。私たち両親はともに中学受験の経験もなく一般的なサラリーマン家庭です。きっかけは、私立の中高一貫校で幅広い教養を身につけてほしいと思う親の勝手な希望からでした。名進研の授業料はサラリーマン世帯には決して楽ではない金額だと思います。突然中学受験に向けて勉強をすることになったわが子は、口には出さなかったけれども戸惑っていたと思います。

四年生、五年生と名進研での月日は流れましたが名進研での成績はJAクラスとJSクラスを行ったり来たり。JAに降格して怒られると、次はかろうじてJSに昇格、昇格したことに安心して次の名進研実力テストでは降格……といった感じでした。先生からは五年生になったらテストゼミで実践的な力を養うことが大切だということを聞きましたが、JSに安定することもできない我が子にテストゼミを受講させても無意味と勝手に判断して受講させませんでした。

受験まであと一年と迫った時期になり家族会議を開き、現状のままでは志望校の合格は程遠いこと、本人のやる気が本当にあるのかなどを確認したところ

(親の気持ちとしてはやめてもいいと思いました)、本人の口から「心を入れ替えて頑張る」という言葉を聞き、その言葉を信じて名進研を続けることにしました。テストゼミと練成教室後の復習・宿題指導講座も新たに申し込みました(経済的負担は大きかったです)。その後も親の思いはなかなか届かず、テストゼミはKS1から最後まで出ることはありませんでした。また家庭でも親の目を盗んではマンガやゲームを隠れてする始末…。見つけるたびに「名進研なんてやめてしまえ!」と何回怒鳴りつけたか分かりません。しかし本人からは「名進研をやめる」の言葉は出ませんでした。六年生になってからも偏差値は50を少し超えた程度。このまま志望校の合格ができなければ公立中学校も、と考える時期も何度かありました。ところが残り二回の名進研プレ中学入試で偏差値が55を超え60に近づいてきました。志望校の合格可能性も50%となり、ここまで来たら子どもと心中です。名進研の冬期講習+正月特訓教室を終え受験本番に入りました。しかしわが子は最後の最後まで受験に対する必死さやがむしゃらさを見せる事無く、淡々と試験を終えてしまいました。

結果は第一志望校の合格通知を手にすることができました(本人もとても喜んでいました)。

親が高い授業料を払う以上、名進研生の子どもは第一志望校に合格して欲しいと誰もが望んでいます。ただ受験経験のない私たちは子どもの勉強に対してはあまりアドバイスができませんでした。名進研の先生方の力を信じて頼るのみです。不安なことがあったら躊躇せず名進研の先生に相談してみてください。きっと何かの対応策を考えていただけます。私たちにできるのはそれだけでした。

最後になりますが今回の中学受験を通じて一つのことを学びました。それは子ども自身のやる気が見えなく、本人から「名進研をやめる」という言葉が出ない限りは、親の経済的負担が大きくなってそれが無駄に終わるという不安があるとしても、我が子を信じて最後の結果が出るまで見守るしかないと思いました。