家族で話し合い、中学受験をやってみようと決めたのは小学三年生の終わりごろでした。全く何もわからないので、受験をした知り合いに聞いてみると、名進研が一番良いのでは、と言われさっそく名進研へ入会を決めました。

四年生の最初の一~二ヶ月は、名進研の机にすわる事からの練習で、今まで何も勉強らしい事をしてこなかった息子は、名進研の宿題をすべてやり終えるまでにかなり時間がかかっていました。その後はずいぶん慣れてきて、大変だった名進研の宿題も楽にこなせるようになりました。

五年生になると、秋から名進研テストゼミをはじめたのですが、それがとても苦手らしくペースをくずし、名進研Mテストまで成績が下がる程でした。あまり勉強をしないタイプなので、今まで一ヶ月名進研でやってきた事を一週間で定着させる事ができないようでした。ついつい名進研テストゼミの結果を見て叱ってしまう事が、いけないと思いながらも多かったと、今は反省しています。自分の小学時代は部活と遊びばかりで勉強などしなかったのに、名進研生の息子にえらそうな事を言っている自分がとてもイヤでした。

六年生になると、名進研に通う日数が増え名進研にいる時間も長くなるので、とにかく弁当作りと名進研への送迎にと毎日忙しくしていました。名進研生の息子は土・日もなくなり、友達と遊ぶ事も出来ず、それでも名進研が大好きらしく、何があっても名進研をやめたくないと言い、文句一つ言わず頑張っていました。だけど相変わらずマイペースで、名進研の宿題以外の勉強はせず、名進研ゼミもやっぱり苦手で最後までめざしていた名進研の俊秀に上がる事ができませんでしたが、いつも前向きで第一志望の東海中学校に受かるから大丈夫と言って、全くへこたれません。どうしても私はそんなふうに考える事ができず、本当に大丈夫なんだろうかと心配ばかりしていましたが、どうする事もできず本人がどうしても行きたいと思っているその気持ちを信じるしかなく、マイペースで受験当日までいってしまいました。

さすがに東海中学校の算数は難しかったらしく、全部うめるのに精一杯だったようなんですが、みんな出来なかったって言ってたよと言い、ケロッとしていました。通知をいただいた時、あまりにもペラペラだったので、「あーあ」と思って主人と二人であきらめかけていたところ、透けて見えた文字が入学案内と見えたのであわてて開けてみると、「合格」とちゃんと書いてありました。名進研生の息子の泣き顔じゃなく笑顔が見られると思い、ほっとし、私も少し涙がでてしまいました。

三年間親子で一つの目標に向かって進んでいくうちに、息子の気付かなかったいろいろな面がたくさん見えてきました。また成長のスピードにもおどろかされ、さみしさ半分とうれしさ半分の気持ちです。

名進研の先生方の厳しさと、優しさに心より感謝します。三年間ありがとうございました。