娘が名進研に通い出したのは五年生の冬期講習からです。その前はZ会の中学受験講座を、「算数と理科のみ高度な問題をやりたい」と言う娘の希望で四年生から始めていましたが、私達夫婦は娘に中学受験をさせるつもりはありませんでした。しかし五年生の十月頃、娘から公立中学には通いたくない、受験して入る学校があるみたいだからそこに行きたいと言われ、その時行きたいと言った学校は滝中学校でした。

 中学受験未経験の私達でも難関校だと言う事は知っていましたし、今から受験勉強を始めて受かるとは思えなかったので諦めさせようとしていました。が、知り合いの塾講師の方から『小学生は一年頑張れば伸びる子はすごく伸びる、どこも受からなくても勉強した事、中学受験した経験は無駄にはならない』と言われ、本人も死ぬ気で頑張ると言うので中学受験に挑戦する事にしました。全ての受験が終わった今、高田中学校、愛知中学校、南山中学校女子部、滝中学校から合格をいただき、あの時諦めさせなくて良かったと思っています。

 受験勉強を始めた当初の第一志望は滝中学校でしたが、その後いろいろな学校の説明会等に参加して南山中学校女子部の自由な校風と来年度中には制服がスラックスも選択可能になる事から第一志望校を南山女子部に変更しました。娘はスカートが苦手で各学校の学校説明会では必ずズボンになる予定はあるのか聞いておりましたが、南山が一番早くズボンも選択出来る様になる感じでした。

 娘の勉強場所は、
○授業が終わって家に帰るまでの間に集中力が途切れてまた集中するのが難しい
○スマホやゲームなどの誘惑がない(誘惑に弱いから負けて何時間も遊んでしまうから)
○わからない所があったらすぐ聞ける
と言う理由でもっぱら自習室でした。

 私達親が出来た事は声かけぐらいしかなく、勉強については先生方にお任せ状態でした。それでもさすがにプレ中学入試前や志望校別プレ入試の前は家でも勉強するだろうと思ってましたが、やらない……やらない上にいつもより早く寝てしまうので私が大丈夫なのかと娘に聞くと、『前日に足掻いてもしょうがないから、早く寝て体調を整える方が大事』といつもより数時間も早く寝てしまうそのスタイルも試験本番まで変えませんでした。それでも合格率80%を維持できていたので娘には合った勉強スタイルだったのかもしれません。一度だけ南山中女子部プレ入試の二回目で合格率50%以下を取ってしまった事がありましたが、それでも自習室のみの勉強スタイルは変わらず、家で机に向かう事がなく、不安で仕方がなかった私は言ってはダメだと思いながらも、「そんなに勉強してなくて大丈夫なの」、「そんな事では南女合格できないよ」等々、本人のやる気を削ぐことを言ってしまいました。今考えても親がする事ではなかったと反省しております。今思えば平日は授業後一時間、土曜日もお弁当持参で授業後二、三時間勉強していたので、勉強してない訳ではないのですが、勉強する姿を見ていないのでその時は不安で不安で仕方ありませんでした。南山中女子部プレ入試二回目以降も娘は表面上はいつも通りに見えていましたが、やはり娘自身落ち込んでいたようでその後の愛知淑徳中プレ入試で初めて1位になった事がその後の娘の自信とやる気に繋がったと思います。

 我が家では家族全員で情報を共有するためにスケジュール共有アプリに加えて、学校説明会の期間には学校別に申し込み締め切りなどの予定カレンダー、出願が始まる十二月からの受験が全て終わる二月までの受験校別三ヶ月カレンダーを作りトイレに貼り申し込み等を済ませたら印をつけて全員が確認しあえる様にしました。出願も学校別に何が必要で締め切りがいつまでなのか、ひと目でわかる一覧を作り、私が出願出来ない状態になっても主人が出来る様にしておきました。

 試験当日に関してももし娘が一人で行かなくてはいけない状態になっても良い様に、当日の持ち物、注意事項、会場までの交通手段数パターンと試験開始までに一時間以上余裕を持たせたタイムスケジュールを作成して娘に渡し、同じ時間に会場まで実際に行ってみましたし、雪が降った場合のシミュレーションもしました。コロナ禍での受験で心配事はたくさんありましたが情報を家族で共有し、前もって準備してしおておけば焦る事なく当日を迎える事ができると思います。

 最後に先生方のお蔭で娘は第一志望に合格できました。ありがとうございました。